電験3種試験では、さまざまなデバイスについての知識が求められます。今回は、トランジスタ、IGBT、MOSFET、GTOの4つのデバイスについて、確認しましょう。
共通点
これらは、自己消弧型デバイスである点で共通します。
肢で自己消弧があるか問われる問題がでたら、以下の語呂合わせを活用するとすぐ正誤がわかります。
覚えておくといいです。
基本情報
トランジスタは、半導体材料を使用して電流を増幅またはスイッチングするデバイスです。
以下の知識は覚えておきましょう。
※遮断領域と能動領域とを切り替えて電力スイッチとして使用する。
(H23,機械 問10)
基本情報
IGBTは、MOSFETとバイポーラトランジスタの特性を併せ持つデバイスです。高速スイッチングが可能です。
以下の知識は覚えておきましょう。
※逆電流阻止のデバイスであるため、逆方向の電流は流れない、
(R5,機械 問10)
※キャリア蓄積作用のためターンオフ時にテイル電流がながれ、MOSFETに比べオフ時間が長くなる。(R5,機械 問10)
基本情報
MOSFETは、金属酸化物半導体電界効果トランジスタの略で、電圧によってチャネルの導電性を制御します。高周波回路や低電力アプリケーションで広く使用されています。
※電圧駆動型であり、ゲート、ソース間に正の電圧をかけることによりターンオフする。(R5,機械 問10)
※ユニポーラデバイスである。(R5,機械 問10)
※電圧駆動型であり、キャリア蓄積効果がないので、高速スイッチングが可能で、損失も小さい。(R2,機械 問10)
※シリコンの代わりに、SiC(シリコンカーバイド)を用いることで高耐圧化し、オン状態の抵抗を小さくできる。(R2,機械 問10)
基本情報
GTOは、ゲートターンオフサイリスタの略で、ゲート信号によりオン・オフが可能なサイリスタです。大電流、大電圧環境でのスイッチングに適しています。